白子川の源流である井頭公園から、1.3キロメートル下流までの中島橋上流までは、
2面張り護岸(両サイドだけ人口護岸で、川底は自然状態)なので、川底に水草が群落を成しています。
水草の群落は、巻き貝やトンボのヤゴやオタマジャクシなどの住処となったり、カルガモの営巣地を提供します。
トンボの種類は多く、オニヤンマ、ギンヤンマ、アキアカネ、シオカラなどの他、イトトンボ、クロイトトンボ、ハグロトンボなどが見られました。
蝶も、アゲハ類はもちろん、スジクロシロチョウなども見られます。
水中には、アメリカザリガニが多いですが、立派にメダカ、ドジョウ、モツゴ、ギンブナ、キンブナなどの魚類が世代交代をくり返しています。
ホトケドジョウ(絶滅危惧種)
中でも、ホトケドジョウは、むかし里山の湧水地で普通に見られたものだったそうですが、近年そうした環境が失われて、今では絶滅危惧種です。
2004年1月から9月までの極端な渇水期に、この年孵化したホトケドジョウの無数の稚魚が危機にさらされました。
源流の水位がどんどん下がり、水溜まり状態から干上がり状態へ。
逃げ場を失った稚魚が死を待つばかりに。
本会では、連日のように水溜まりに取り残された稚魚を掬っては後退する水辺に移し替える救出作戦を続けました。